砥石を選ぶ前に、研ぎたい刃物の材質や刃の状態を見ておきましょう。
最適な砥石を選ぶには、まず自分の包丁をよく知ることが大切です。
包丁の材質によって最適な砥石があります。まずは、愛用の包丁の材質を見てみましょう。
市販の一般的な包丁であれば、写真のように包丁に材質が印字されている場合があります。 または、購入時のパッケージに書いています。
わからない時は、メーカーWEBサイトや、同じ商品をネットショップ等で探せば、材質が表示されています。
包丁の材質は、それぞれの包丁に使用されている金属の割合によってさまざまです。
多くの包丁は鋼やステンレスでできており、金属の含有率によって包丁の硬さは異なりますが、これらの包丁は砥石を使って研ぐことができます。
材質で注意するべきものはセラミックなど硬い材質が使われている包丁です。
セラミック製の包丁の場合は、ダイヤの硬い粒子で造られたダイヤモンド砥石でのみ研ぐことができます。
包丁の状態によって、適切な砥石の粒度を選びましょう。
粒度(りゅうど)というのは、聞きなれない言葉ですが、砥石の表面のザラザラ具合(目の粗さ)を数字で表したものです。
砥石のパッケージに書いてある「#600」や「1000」などが粒度になります。
粒度は小さい数字ほど荒く、数字が大きいほど細かくなります。
砥石にさまざまな粒度があるのは、包丁の状態によって使い分けたほうが効率がいいからです。
粒度が小さいものを「荒砥石」、中間のものを「中砥石」、大きいものを「仕上砥石」と呼びます。
砥石はどれも同じではありません。製造方法によって特長がいろいろあります。
また、砥石に付属している台やケースにもメーカー各社さまざまな機能を持たせています。
包丁を研ぐ時に水は欠かせません。水を使う理由は砥石の上で、包丁をスムーズに滑らすためです。
また、金属は熱で変形、変質することがあるので、水で摩擦熱を出にくくしています。
砥石には水を吸収する砥石と、水を吸収しない砥石があります。それぞれメリット・デメリットがあるので参考にしてください。
吸水性の砥石は、砥石に細かい気孔(穴)があいていて、そこに水が入り、砥石全体に浸透します。
【メリット】
砥石の中まで水が浸透するので、研ぐ時に水をあまりかけなくてもよい。
【デメリット】
使用前に水に数分程度浸けておく必要がある。また、使用後、砥石が乾くまでに時間がかかる。
不吸水性の砥石は水を吸収しないので、水をかけながら使用します。
【メリット】
水をかければすぐに研ぐことができる。また、使用後も乾きが早い。
【デメリット】
砥石を傾けたり、研ぐ動作のなかで水がはけてしまい、頻繁に水をかけなければならない。
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